- ランドセルリメイク、自分で手作りする方法は?
- 業者に頼むと価格はいくらくらい?
- ランドセルからできる人気の加工品は?
- そもそもなぜランドセルリメイクをするの?
小学校6年間、大切な子供の背中を守り続けてくれたランドセル。子供を思う親にとっては一生大切に持ち続けたい宝物の一つですよね。
が、しかし、ランドセルはでかい!
いくら大切な思い出であっても、クローゼットの中で何十年もゴロゴロ邪魔者扱いされると、感慨深い思い出も忘れて「もういいや。ランドセル捨てよ」って気持ちになることも。
いやいや、まってまって!そうなる前に以下の「ランドセルリメイク」についての記事を読んでください!
これさえ読めば、ランドセルへの想いをいつまでも大切にすることができ、なおかつ「ランドセルデカすぎ!邪魔だわ!」って気持ちにならずにすみますから!
ランドセルリメイク、自分で手作りする手順
ランドセルって革を加工するから、「自分でやるのは無理!」と思い込んでいる人もいますよね。
けどいました!ランドセル加工を自らの手でやっているつわものが!それがこの方!→http://craft.picnicsite.net/?page_id=525
こちらのブログを参考にして、ランドセルリメイクを自分で行う場合の手順を以下に解説いたしますね。
- ミニランドセルのサイズを決める
:スマホサイズが一般的ですが、中にはストラップサイズの小さいものを好む人も。小さいほどに加工が細かい作業になるので、無難なスマホサイズがおすすめです。 - 型紙を作る
:厚紙でランドセルの型紙を引きます。背中にあたる白い部分も忘れずに! - ランドセルを型サイズに切る
:革なので、布のようにほつれを気にせず型紙ジャストサイズで切ってOK。大切なランドセルを切り刻む、切ない工程です。 - ギボシや金具を革につける
:ランドセルの金具パーツを用意し、革につけていきます。背負いベルトを接合するギボシと、ふたの閉めるためのマグネットは最低必需品ですね。 - 縫い合わせて、完成!
って、駆け足で紹介したものの、
- 「いやいや、革どうやって縫うの?硬いし。」
- 「パーツはどこで買うの?」
- 「ギボシってなんやねん?!」
とオイオイ、マテマテの疑問がわいてきますよね。
それらを以下に解決していくので、ご覧ください。
自分で出来るかチェックポイント
リメイクできる皮のチェック
まず、ランドセルリメイクの大前提ですが、「きれいな革」部分が残っていてこそ、リメイク加工が出来ます。
破れた革、擦り切れた革などは、下のほうに紹介するランドセルリメイクメーカーでも断られてしまうんです。
クラリーノなどの人工革は、ランドセルリメイクするならおすすめできません。牛革、コードバンを選べばOK。
ふた部分をぐにっと山折りにしてみて、革に裂傷がなければランドセルリメイクできます!
使うのはたいていランドセルふたの大きな面積の部分。ランドセルを「投げるもの」と認識している男子であっても、比較的きれいに残っている部分なので大丈夫とは思います。
開閉場所のマグネット装置とかは早々に壊れちゃうんですけどね笑
皮を切れる?
お手元にある大切な思い出のランドセルをご覧ください。そして、心を込めて触れてみてください。
すると感じるでしょう?
革、ブあつ!って。
こんなの素人に切れるのか?ってレベル。
ランドセルの革、分厚すぎるんです。
そもそもランドセルメーカーの職人さんたちの多くは、ランドセルを作るときに革をレーザーで切っています。
レーザーカッターなんて一般家庭にあるわけがないですよね。
ちょっと話しが脱線しますが、レーザーカッターを貸してくれる場所は、実は身近にあるんです。都内だと有名なのは「テックショップ」という工房で、講習を受ければ機器を借りられるレンタルサービスがあります。料金は入会手数料3,000円+1日利用4,500円=7,500円。
ええ、わかりますよ。「そこまでするのめんどくさいよ」って心の声、聞こえてきていますよ。「その金払うなら、元からランドセルリメイク業者に払うわ!」って話しですよね。
そんな方は、引き続き自宅でできるランドセルリメイク自作方法をご覧ください。
そもそもレーザーカッターは必需品ではありません。昔、椅子の座面張りなおしリメイクをしたときに、牛革もクラリーノも裁断したことがありますが、分厚くても裁ちばさみで切ることはできます!
裁ちばさみよりも、カッターの方が個人的にはずれずに切りやすかったです。裁ちばさみはずれちゃうんですよね、どうしても。
皮を縫える?
ランドセルが分厚いことは再三お伝えしてきましたが、ここで更なる疑問。
あんな分厚い布、ぬうことできるの?って思いますよね。
結論から言うと出来ます!
ただ、やっぱり普通の布を縫うようには行きません。ちょっとした一手間が必要です。
その一手間とは、「革に穴を開けること」です。縫い針をすいすい通すために、あらかじめ縫い穴を開ける必要があります。
そう、レザークラフトのときに必須のこの丸ぎり(税込み340円)があれば、革を縫うことができるんです。
そうそう、忘れちゃいけないのは、革を縫うときに使う蝋の糸(税込み540円)。耐久面でも撥水面でも蝋加工された糸がレザークラフトの定番です。
必要道具一覧と費用
ではこれらのことを踏まえて、自宅でランドセルリメイクするときに必要な道具をまとめて紹介いたしますね。
- ランドセル
- ☆厚紙(型紙用)
- ☆裁ちばさみ
- ☆カッター
- ☆カッターマット
- 蝋の糸
- ☆太目の針
- ☆丸ギリ
- ☆ギボシorカシメ(ホックのこと)
- ☆ギボシを革に打ち付けるかなづち
- ☆と、打ち棒
☆マークは100均で購入可能(質はおとりますが)
出典元:http://www.peachmade.com/NewFiles/topics_15/01.html
ギボシとはホックのことで、ランドセルのふたを本体に留める箇所に、上の写真のように打ち付けます。
かなづちでギボシがつぶれないよう、打ち棒をのせ、その上をかなづちでうちます。
打ち棒(税込205円)はギボシを買うときセットでついていることもあります。
また、買うのであればギボシのサイズに合わせたものを買う必要があるので、ご注意くださいね。
ランドセルリメイク自作の総費用
さて、上に紹介した準備品の9個は100均で購入可能(店舗により異なります)。
ランドセルリメイクの総費用は…972円+540円(蝋の糸)=1,512円
やっぱり自分で作業すると安いですね。
ただ、老婆心で言わせていただくと、
裁ちばさみ・カッター・丸ギリ・打ち棒は、100均ではなく工具屋で購入することをオススメします。それだけで作業効率が断然上がりますから!
100均でないといっても、各200~700円という価格帯なので、それほど高くなる心配はありませんよ。
業者に頼むといくらくらい?
出典:http://www.kawanchu.com/ransel/index.html
さて、ここまで読んでみて、「私には難しそう、やっぱり業者に頼みたいわ」という方は、以下をご覧ください。
ランドセルリメイクを手がけている業者一覧を用意いたしました。
- カナーズ・ジャパンhttps://canars.jp/memoran/
- 長谷川皮革工房・横浜ハーバーライト:http://home.catv-yokohama.ne.jp/88/harborlights/remakerandoseru.html
- ふわりぃ:https://fuwarii.com/user_data/memorial.php
- SNAKER:https://snaker-h.webnode.jp/
- KK-Brothers:https://www.kk-brothers.com/docs/remake.html
- 革人:https://www.kawanchu.com/ransel/index.html
- 大革堂:https://okawadou.com/remake.html
これら以外にも、ランドセルを買ったメーカーでたいていはリメイクも受け付けてくれますよ!(有料)
各メーカーで値段や加工品の種類は若干異なります。
ストラップなどは数百円~。
上に作り方を紹介したメモリアルランドセルは10,000~20,000円くらいが多いようです。
カバンや長財布などは10,000~30,000円が相場でしょうか。
安いところだと「ランドセル1個から5個のレザークラフト品を作って一律25,000円」なんてところも。
ただ、どこのランドセルリメイクショップのHPを見ても感動の出来栄えで、数千円の差など気にならなくなるから不思議ですよね。
ランドセルからできる人気の加工品は?
出典:http://canars.jp/memoran/
では、こうしたランドセルリメイクメーカーに依頼すると、どんな加工品に仕上げてくれるのか、大体の傾向を紹介いたします。
メモリアルランドセル(メモラン):上に作り方を紹介した、小さい装飾用のランドセルの置物です。
- 長財布
- アルバム
- カバン
- ショルダーバッグ
- キーケース
- パスケース
- スマホケース
- ストラップ
- 二つ折り財布
ランドセルリメイクのおすすめは「アルバム」と「キーケース」「母子手帳ケース」です。感動物の出来栄えですよ!
一瞬「スマホケースいい!」と思ったけど、今までにいくつもスマホケースが劣化で壊れているから、おすすめできません…。スマホケースの劣化は意外と早いんですよ。
ランドセルリメイク品は、出来ることなら一生使い続けたいでしょうから、壊れにくいものを選びましょうね。
時期はいつがベスト?
出典:http://okawadou.com/remake.html
ランドセルリメイクを、自作にしろメーカーに頼むにしろ、いつが一番いいかを考えてみました。
まず、一般的に考えて、使わなくなった時点でリメイク加工するのが一番ですよね。
つまり、3月の末~4月くらいがベストのランドセルリメイク着手時期。
梅雨次期になると、使わずにおきっぱのランドセルの革は劣化することがあります。
そのため、加工するならお早めにすることをおすすめします。
とはいっても、数年間置きっぱなしで「劣化してて、もうランドセルリメイクにできないんじゃ…?」と不安なランドセルであっても、手で折ってみて革の劣化が見られなければ大丈夫。加工できますよ!
しかし、メーカーによっては仕上がりまでの時間がとてもかかる場合があるんです。
ランドセルリメイクメーカーは激混み
数年前に小学校を卒業したお子さんのママ友から聞いたことがあります。
「メモラン(メモリアルランドセル)頼んだら、めっちゃ混んでて1年待ちっていわれた」って。
1年待ち??!( ゜Д゜;)!?
なんと…おそるべきメモラン市場。1年待ちって…翌年の卒業生に追いつかれるじゃないかw
そんなに人気なの?!と驚いたのを覚えています。
そこまでしてやりたいことか?と当時の私は思っていたのですが…。
推奨ランドセルリメイク時期
長男の小学校卒業が視野に入ってきた現在、やっぱりランドセルリメイクやりたいですよ!
そのためなら1年なんて余裕で待てます!
ただ、数年前より事情は異なり、革加工メーカーの多くがランドセルリメイク市場に参入してくれたおかげで、現在はメーカーにこだわらなければ1年も待つことはなさそうです。
個人の小さな革職人さんに依頼すれば、待たずにすぐに作業に取り掛かってくれそうですよね。
ランドセルリメイクの時期は、自作ならば革が劣化する前にお早めに。
メーカー依頼ならば、早めに頼んで出来上がるまでの数ヶ月間をゆっくりと待ちましょう。
ランドセルリメイク品、誰のため?
さて、出来上がったランドセルリメイク品、誰に贈ればいいと思いますか?
両親(自分たち)へ
「え?自分(親)のだけど…?!」という方。いいんですよ、それで!子どもの思い出として、ランドセルリメイク品を親御さんが持つパターンが一番多いと思います。
親御さんが自分専用のメモリアルとして持つのであれば、おすすめのランドセルリメイク品はやっぱり「メモリアルランドセル(ミニランドセル)」でしょうか。
壁のとっておきの位置に、いつも目に付くように飾っておきたいですよね。
出典:http://canars.jp/memoran/
そして残った革でぜひ、母子手帳ケースもご検討ください。
母子手帳ケースは子どもが育ったあとはほとんど使わずしまいっぱなし。たまに取り出して子どもの成長を思い出す、母と子どもだけの特別のアルバムのようなものです。
そんな母子手帳ケースを守るカバーとして、ランドセルの革は最適ではないでしょうか。
おじいちゃんおばあちゃんへ
出典:http://canars.jp/memoran/sonomanma_memoran_album/
お次は、おそらくランドセルを買ってくれたおじいちゃんおばあちゃんなどに贈るパターンも考えられますね。
ランドセルは2万円~もするとても高価な革製品。「贈ってくれてありがとう」という意味をこめて、同じランドセルで作ったリメイク品をプレゼントするなんて、最高のお礼返しですよね。
おじいちゃんおばあちゃんに贈るのであれば、オススメはやっぱり「アルバム」でしょうか。
子ども本人へ
最後にこちらをご覧ください。
出典:http://canars.jp/memoran/
上に紹介した「カナーズジャパン」のランドセルリメイク品の、『中学生カバン(23,000円)』です。
そう、その手があったのです!
子ども自身にランドセル(の革製品)を引き続き使ってもらうというパターンもありなのです!
他にも
- 「ペンケース」
- 「ストラップ」
- 「スマホケース(劣化するけどw)」
- 「パスケース」
など、いかにも中高生が日常使いできそうなランドセルリメイク品がたくさんあります。
6年間子どもを守ってくれた大切なランドセルだからこそ、6年を超えてもなお、子どもに使い続けてもらいたいって気持ちが芽生えてきませんか?
ランドセルリメイク品は、ひとつのランドセルから複数できる場合があるので、家族みんなでそれぞれの品を分配してもいいですよね。誰に何を贈ろうか、考えるだけでも楽しくなってきます。
そもそもなぜランドセルリメイクをするの?
出典:http://okawadou.com/remake.html
ここまできてなんですが、このランドセルリメイクという発想そのものは、初めて聞く人にとっては不思議なことのようですよね。
6年間使ってぼろぼろのランドセルをわざわざリメイクまでしてとっておく価値があるのか?ということですが…。
もちろんあります!
親にとって子は宝。
我が子の一番かわいいともいえる小学校時代の最たる思い出のランドセルは、リメイクしてでも取っておく価値は十分にあります。
そもそもランドセルは、買う時点で20,000~90,000円もする高価な品物。
一流の革職人の手によるハンドメイド製の超高級革製品なのです。
ランドセルそのものにも、物理的な価値は十分。
さらに6年間の我が子の思い出という精神的価値も付加。
親にとっては、値段はつけられないほど大切なものです。
なのに、思い出にとしまっておくと…「邪魔!」となるデカブツ笑
だからこそのランドセルリメイクなのです。
リメイクせずにリサイクルする場合
カバンとしてもまだまだ役に立つランドセル。
ランドセルリメイクもいいけど、だれか「学びたい」と思っている子どもに、使い続けてほしい。そう願う親御さんもいますよね。
世界にはランドセルを必要としている国・子どもがたくさんいます。
以下の企業・団体でランドセルの寄付を受け付けてくれているので、興味のある方はご覧ください。
また、私の住んでいる自治体には「母子ネット」という団体があり、母子家庭を中心に経済的支援を必要としている世帯に、卒業後の制服や様々な学用品を寄付することが出来ます。もちろんランドセルも。
各自治体単位で、同様の募集を行っている可能性もあるので、市役所などに問い合わせてみてもいいかもしれません。
寄付先によっては「送料は負担」などの費用がかかる場合もありますが、我が子を守り続けてくれたランドセルが、きっとまた別の誰かを守る盾となり、勉学を学ぶ機会を得る矛ともなりえることを思えば、大した出費ではないはず。
ランドセルリメイクとリサイクル。
親御さんが大いに頭を悩ますところでしょうが、思う存分悩んでください!
ランドセルには、その価値がありますから。
さいごに
ランドセルリメイクの自分で手作りする方法から、メーカー紹介・リサイクル寄付団体まで駆け足で紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
こんな記事を書いていると、ついこないだまで黄色い「1年生帽子」をかぶって小学校へ行っていた息子の姿が浮かびます。
ぴかぴかのランドセルを誇らしげに背負って、見送る私を何度も振り返って手を振っていた長男。
今では帰宅とともに玄関に舞うランドセル。
「ただいまー!いってきまー!」と姿を確認する暇すらなく、友達とかけていく長男。
投げ出されたランドセルは、すでに傷だらけ。
傷だらけのランドセルを片付けようと手に取ると、「重!」となります。
こんな重いものを毎日背負って学校に行っているなんて…君らは孫悟空かwってレベル。
6年間背負い続けると、孫悟空じゃないけど、1年生の頃よりずっと強くたくましく成長してくれるのだと思えます。そ
う、ランドセルの重さは、子どもを強くするための重さ。
あんなに重く感じたランドセルから中身が抜けて重みがなくなり、その軽さにふっと子どもの成長を感じる日は、どんなお母さんも通る「小学生の母卒業」への道。
子どもの存在感や重さが感じられなくなるランドセルを見たらきっと、嬉しさや誇らしさよりも、寂しさの方がつのりそうですよね。
同じ重みと思いをかみしめて、子どもの成長を喜びと切なさで見守り続けているお母さん、ランドセルリメイクを是非、ご検討くださいね。
最後まで読んでくれてありがとうございました。