- 「うちの赤ちゃん、ハイハイしないけど大丈夫かしら?」
- 「ハイハイしないと将来、運動能力に差がつくって本当?」
- 「はいはいは、赤ちゃんのうちに練習させてでもさせたほうがいいの?」
- 「うちの子…ハイハイせずに1歳で歩き始めちゃったんだけど、どうしよう!」
赤ちゃんが生まれた後の成長の過程として、
「首がすわる」「寝返りをする」「座る」「ハイハイする」「つかまり立ちをする」「数歩ずつ歩けるようになる」
というのが一般的です。
しかし、最近は「ハイハイをする」という過程を通り越して
歩き始める赤ちゃんが増えていると言われています。
「たかがハイハイ、なくても歩ければ良いのでは?」と考える人も多く、確かにハイハイしなくても健康に成長はしていきます。
しかし「ハイハイ」は実は、
赤ちゃんの成長過程でとても
重要な役割を果たしているのです。
今回は「ハイハイ」の重要性や、ハイハイをさせるためにはどうしたら良いのか、練習方があるのか?その方法を紹介します。
また、ハイハイせずにすでに歩き始めちゃった赤ちゃんはどうすればいい?という疑問の答えはこちら!
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「ハイハイ」には赤ちゃんの発達を促す効果がある!
- 全身の筋肉の発達、バランス感覚が発達する
- 精神的な発達が促される
赤ちゃんが成長していく過程の「ハイハイ」には、上記のようなメリットがあります。
以下に詳しく解説いたしますね!
全身の筋肉の発達、バランス感覚が発達する
赤ちゃんが「ハイハイ」を行う時の姿勢を思い浮かべて下さい。
両手両膝を地に着き、いわゆる「四つん這い」の姿勢で、更に頭を上げて前へ進みますよね。
赤ちゃんは楽々(?)やっているけど…
この姿勢を、ためしにやってみてください!
実際にやってみると、赤ちゃんの「ハイハイ」という動きが楽ではないことが分かります。
人の体で一番重い部位は「頭部」で、
その頭部を両手で支える事により、
首周りや肩周りの筋力が鍛えられ、
首や肩を支える部位にも負荷が掛かります。
更に「ハイハイ」は胴体部分を支えながら動くので、
全身のバランス感覚までも自然と鍛えられるのです。
又、体を支える手には、踏ん張ることで指先にも力が入り、足の親指を使って地面を蹴る動きも含まれるので、足の指も鍛えられているのです。
赤ちゃんのハイハイは正に「全身運動」。
よくよく考えると、自衛隊の訓練のような動きですよねwww赤ちゃんすごい!
精神的な発達が促される
「ハイハイ」というのは歩行の前段階の過程。
ハイハイしてきた赤ちゃんというのは、
歩行を行う前から様々な場所を自分の意思で「移動」しているということになりますよね。
楽しい物を見つければそこへ自ら移動したり、お母さんの元に自ら移動したり、時には危険な場所に移動することもあるでしょう。
しかし、この行為自体が「好奇心」を育て、
「触りたい」「動きたい」「見たい」という欲求を自ら満たすことにつながっているのです。
では、ハイハイせずに歩けるようになった赤ちゃんはどうなのか?
「ハイハイ」で自分の欲求を自ら満たす行為を体験してきていないため、
歩行のときにその欲求を満たそうとします。
結果、様々な場所へ歩行で移動する赤ちゃんに手を焼くことに。
好奇心旺盛で、赤ちゃんとしては当然の行為なので、問題はないけど…パパママは目が離せなくて大変ですよね。
歩行前の「ハイハイ」で欲求を自分で満たしている赤ちゃんは、その点では少し落ち着きがあります。
ハイハイ⇒歩行という過程をふめば、
赤ちゃんが落ち着いているということが多いのです。
「ハイハイ」は様々な工夫で促すことが出来る!
- 赤ちゃんの好きな物で誘う
- 「うつ伏せ」の機会を増やす
- クッションを使った遊び
- 足曲げ運動
赤ちゃんが「ハイハイ」をしない事で悩むお母さんも多いですよね。
赤ちゃんの「ハイハイ」は発達の過程で見られる行為なので、
多くの場合、放っておいても見られます。
しかし、「赤ちゃんがなかなかハイハイをしてくれない」と気になるママは、上記の方法がおすすめ!
以下に詳しく紹介いたしますね。
赤ちゃんの好きな物で誘う
ポイント”]「ハイハイ」が見られる時期の目安は生後6ヶ月頃。(個人差大いにありますよ!)
生後6ヶ月頃の赤ちゃんは、ハイハイのみならず、様々な興味を示して成長をみることができます。
抱っこ紐からぶら下がる紐を口にしたり、お気に入りの玩具がある赤ちゃんもいるでしょう。
好きな物を求める時は、ハイハイしない赤ちゃんを、
ハイハイにうながすチャンス!!
赤ちゃんが泣いて訴えたとしても、スグにおもちゃを与えるのではなく、
赤ちゃんの目の前に置いてあげてください。
すると、欲求を満たそうと赤ちゃんは自ら大好きな物に向かって進もうとします。
こういったやり取りを繰り返すことで次第に「ハイハイ」のような動きをし、
「こうすれば移動が出来るんだ」と自ら気づくことになります。
一度ハイハイで進みだすと「今まで出来なかったのに、こんなに進めるの!?」と、成長の早さに驚かされます。
本人が求めている好きな物をすぐに手元に渡すのではなく、
「自分で移動して取る」というきっかけにすると、ハイハイへの一歩がふみだせます。
「うつ伏せ」の機会を増やす
うつ伏せの機会が少ない理由として、「座らせていた方が楽」
「ベッドの中の時間が長い」という理由が挙げられます。
家事をしている中、赤ちゃんがチャカチャカ動いているとお母さんは心配で家事が進みませんよね。
そこで赤ちゃんが動かないようにベビーチェアーに座らせてベルトで固定する、
柵つきのベッドに入れておくという光景はとても多くなっています。
母子家庭・ワンオペ育児・核家族のママは負担が多いので、赤ちゃんの安全のためにやっているんですよね。
わたしも見に覚えがあるからよくわかります。
「ハイハイしなくて心配な赤ちゃんをハイハイさせやすくする手段」としての文章なので、責めているわけじゃないですよ!
中には「うつ伏せにしたら泣く」というように、うつ伏せが嫌いという赤ちゃんもいますが、周りの環境がうつ伏せの機会を奪っていないかを、再考してみてください。
そもそも「ハイハイ」の動きは、うつ伏せの状態から始まるので、
ハイハイするためにうつ伏せの姿勢に慣れておくことはとても大切なのです。
赤ちゃんがなかなかハイハイしなくて心配のママは、
赤ちゃんがうつぶせや寝返りを自由にできる稼動域を心がけて、
環境を作ってみましょう。
赤ちゃん自身が体の動かし方を学んで、「ハイハイ」へと進むためには、運動の空間や機会が不可欠です。
クッションを使った遊び
うつ伏せの状態で、クッションの上に赤ちゃんを乗せます。
柔らかいクッションの上は、赤ちゃんは不安定でバランスをとることが難しいです。
クッションの上に赤ちゃんを乗せたら、優しくそのクッションを揺らしてあげることで、赤ちゃんは必死にバランスを取ろうと手足をバタバタさせます。
この運動が全身のバランス感覚を養うための運動となり、「ハイハイ」への導入にもなるのです。
窒息や怪我などの事故が起きないよう、必ずパパママは横で見守りましょうね!
足曲げ運動
うつ伏せの姿勢が身についてる赤ちゃんの中にも、なかなか「ハイハイ」までいかないという赤ちゃんもいます。
「ハイハイ」の動きは手だけで前に進むのではなく、
手を動かすと同時に足の指で地面を蹴るという、足の動きも重要になってきますよね。
その足の動きを鍛える運動として「足曲げ運動」がおすすめです。
やり方はとても簡単です。
うつ伏せの姿勢になった赤ちゃんの両足を大人が両手で持って優しく押してあげるのです。
すると赤ちゃんの膝が曲がりますよね。
すると赤ちゃんは、自然と曲がった膝を伸ばそうと、両足で大人の両手を押し戻そうとします。
この時に赤ちゃんの押し戻す力に負けないように、大人の両手はしっかりと固定することで、赤ちゃんの体は前へ押し出されていきます。
この運動を行うことで、自分の体を前へ進める動きが自然と身についたり、
赤ちゃんの股関節周りの筋肉が鍛えられるのです。
うつ伏せの姿勢なのになかなか「ハイハイ」が見られないという赤ちゃんにとって、
進み方を身に付けることができる、効率の良い遊びです。
我が子がハイハイしないと心配のママは、スキンシップの遊びの一環として、実践してみてください。
うつぶせ赤ちゃんの顔がクッションなどで窒息しないようにだけ、十分に注意してくださいね!
ハイハイせずに歩き始めた1歳児~のためにできること
こういった情報を知ると
「ウチの子どもハイハイをしてなかったわ!!」
と、1歳頃の子どもを持つお母さんの中には悩む方もいるでしょう。
しかし、問題はありません。
前途したように「ハイハイ」が見られなくても、赤ちゃんは次第に歩行という移動手段を身に付けるからです。
乳児期に「ハイハイ」しないからと言って、歩くのが遅くなったり、歩けないなどの心配はありません。
ハイハイをしたほうが、全身筋肉の発達や、バランス感覚の成長、精神的な発達が見えやすいというだけで、
ハイハイは「絶対にさせなければいけない!」
というものではありません。
1歳児で、ハイハイせずに歩き始めちゃった赤ちゃんに、
上述したようなハイハイ練習を今さらさせなくていいんですよ!
その代わり、歩けるようになった時に、思い切り公園で遊ばせましょう。
公園の遊具には「全身運動が出来る」遊具が溢れているからです。
様々な遊具で遊ぶことで「走る」「跳ぶ」「つかまる」「回る」「滑る」などの動きが体験でき、
楽しみながら全身の筋肉が鍛えられるだけでなく、バランス感覚も養われます。
更に、砂場遊びを裸足で行うことで、足の指で地面を掴む感覚を覚えたり、指先の感覚の発達を促します。
乳児期に「ハイハイ」で得られなかったメリットは、「ハイハイ」をせずに1歳を迎えた子どもでも十分得られることができるので、安心してくださいね!
まとめ
近年、「子育てのやりやすさ」を求める声に応えるべく、ベビーグッズのクオリティーはどんどん高まってきています。
働きながら子育てを行うお母さんも増加しているので、様々な道具で子育てがやりやすくなるということは悪いことではありません。
しかし、「便利」が進みすぎると失う物も中には出てきます。
「ハイハイ」もその一つだと考えられます。
「ハイハイ」が見られなくても歩行の獲得は十分に可能ですが、
「ハイハイ」が赤ちゃんにとって重要だということも事実。
「ハイハイ」によって得られる効果は…
- 全身の筋肉の発達、バランス感覚が発達する
- 精神的な発達が促される
「ハイハイ」を促す方法は…
- 赤ちゃんの好きな物で誘う
- 「うつ伏せ」の機会を増やす
- クッションを使った遊び
- 足曲げ運動
「ハイハイ」は発達の過程として殆どの場合が見られる動作ですが、見られる時期には個人差があります。
ハイハイの重要性を理解し、「ハイハイがなかなか見られない」と気になる場合は、
「ハイハイを促す方法」を参考にし、赤ちゃんとの触れ合いを多くしてみてください。
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