サラバ!(西加奈子)感想・考察

これを読んだらしばらくは、小説は読まなくてもいいか…と思えるほどの大満足な読了感でした!
西加奈子さんの「サラバ!」は2015年に152回目の直木賞を受賞した小説です。
読み始めたら止まらずに、一気にラストまで読み切ったにもかかわらず、「あっという間」感がなくて「2年くらい読んでた」感が残る重厚感でした。
多分主人公の姉が、自分の姉にそっくりだったからですね…。私もこの主人公の歩(あゆむ)の気持ちがよくわかる感じです。
だからこそ、ラストでは「置いてけぼり感」が否めなかった。
個性的な家族に囲まれた、無個性ともいえる主人公が家族に翻弄されて生きていく感じが、ものすごく共感できました。癖強さんが家族だと、本当に大変ですよね…
印象深かったのは親の仕事の都合で移り住んでた海外生活。
家族での海外移住の様子が臨場感もって書かれていたので、実際に自分も行ってみたくなるような気持ちになりました。
内容がコア過ぎて、登場人物も癖つよ過ぎて、何を書いてもネタバレになっちゃいそうなのでなかなか書きにくいですが、読み終わった後に思ったことは…
自分自身の人生を生きることが大事
と言うことです。
あの分厚さ、しかも上下巻もあるにもかかわらず、本当の本当に「一瞬」に思えるほどの面白さでした。
この物語をどうしめくくるの?
と思っていたら、予想外の締めくくり。
にもかかわらず、これ以上のラストはないと言えるほどの「人生」がしっかりと書かれていました。
最後に腹パンをイッパツ食らったかのような見事な一撃で、西加奈子さんの素晴らしさを存分に味わうことが出来ました。


感想・レビュー