金閣寺の燃やし方(酒井順子)感想・考察

有名な三島由紀夫の金閣寺を読んで「全然意味が分からん…」となった方におすすめの解説本が「金閣寺の燃やし方」です。
私はこれを読んで初めて、金閣寺の内容を理解できたので、三島由紀夫さん好きな方におすすめしたい。

三島由紀夫さんの「金閣寺」は内容が不可解なので解説本がたくさんありました(笑)
みんな私同様に悩んでるんだな~と思えて嬉しかった。

三島由紀夫さんは、日本を代表する小説家。
大正生まれで昭和初期に活躍し、多くの作品を残しました。
中でも、1956年に発表された「金閣寺」は三島由紀夫の作家の地位を確たるものとする代表作として、多くの人に読まれました。
この「金閣寺」は実際に1950年に起きた金閣寺放火事件の犯人を主人公としたフィクションの小説です。
犯罪心理を綿密に追った小説で、戦後の日本の心情とも掛け合わせた深い内容になっています。
それゆえに、現代に読むと「?」の個所が多く難解な読み物となっています。

そこで「金閣寺の燃やし方」などの解説書をあわせて読んで、内容を読み解いていくことになるんです。

酒井順子さんの金閣寺の燃やし方は、2010年に発刊された新しい読み物です。
三島由紀夫さんの「金閣寺」と、水上勉さんの「金閣炎上」を徹底的に対比している内容です。

どちらも実際の「金閣寺放火事件」の犯人を主人公としている2つの有名な小説です。

  • 三島由紀夫の金閣寺…心理学とか歴史とか事件内容とか徹底的に調べているにもかかわらず、犯人の林養賢には無関心で描いた作品
  • 水上勉の金閣炎上…実際の金閣寺放火事件の犯人の林養賢をそのまま主人公とした作品

三島由紀夫さんは、心理学や戦後の日本における人の心情をしっかりと学んで「金閣寺」に再現しました。
それゆえに「金閣寺」は発表当時多くの人の共感を呼び、今なお「戦後日本人の代弁者」的立ち位置で、高い人気を誇っています。
けど、そこには肝心の「本当の犯人の心情」が書かれていませんでした。
「なんで燃やしたん?」という最大の疑問が残るんです。

それに対して水上勉は「犯人はこういう気持ちで金閣寺を燃やしたんだ!」と犯人である林養賢を徹底調査して「金閣炎上」を書き上げたのです。
酒井順子さんの「金閣寺の燃やし方」では、この2人の作家の「金閣寺放火事件」とその後に描いた小説の違いを徹底的に対比して書いています。

「金閣寺の燃やし方」を読むまで私は水上勉さんを知らなかったけど、その後「金閣炎上」も読みました。こちらは古すぎて…ゴメンナサイ、あまり頭に残らなかった。

有名文学には解説本ってたくさんありますよね。

「金閣寺」もさっぱりだったのでいくつか解説本を読みましたが、三島由紀夫さんの「金閣寺」を一番上手にわかりやすく解説しているのがこの「金閣寺の燃やし方」だと思います。

というか、「金閣寺の燃やし方」を読まない限り、「金閣寺」はさっぱり意味が分かってなかった(笑)

本当に、わかりやすく教えていただいてありがとうございます、と言いたいです。
2010年発刊だけあって、現代人にも読みやすくスラスラと読めました。

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