中学生におすすめの本11選!あらすじと読書感想文ようの感想

中学生 おすすめ 本







  • 中学生におすすめの本は?
  • 簡単なあらすじ紹介!

夏休みの読書感想文に苦戦している中学生のために、おすすめ本の紹介と、簡単な読書感想文の書き方例をお伝えしていきます。

以下を丸写しではなく、発想を広げて本の世界に興味を持つ足がかりにしていただければと願います!

「窓際のトットちゃん」のあらすじ・感想

あらすじ
好奇心旺盛なトットちゃんは、学校の授業中でも外が気になってしょうがありません。授業をきかないトットちゃんはあるとき学校を退学になり、新しい学校の校舎はなんと、「古い電車」の教室でした!そこにいた校長の小林先生は、いつまでもしゃべり続けるトットちゃんの話し全てに、忍耐強く耳を傾けてくれ、トットちゃんはあっという間にこの学校も校長先生も大好きになりました…。

「窓際のトットちゃん」は、黒柳哲子さんの自伝的小説。

今の小学生は黒柳哲子さんを知っているのかしら?と思いますが、「哲子の部屋」などでテレビでも見る顔なので、知ってる子も多いでしょう。

 

公立の小学校を退学。現代に置き換えると一大事ですが、トットちゃんのお母さんはトットちゃんに知らせません。ただ、「新しい学校へ行こう!」とだけ言って、トットちゃんの手を引いて、電車の学校へと連れて行きます。

 

母として、「公立小学校を退学になる」ということは、大きな衝撃だったに違いありませんが、それを胸に押しとどめて、罪のないトットちゃんの心の負担にならないようにしたお母さんも、すごく立派だと思います。

 

古い電車を校舎にした学校で、トットちゃんは自分と同じように、普通の小学校の枠に収まりきらない、個性豊かなメンバーたちに出会います。

 

そもそも先生からして、「さあ、好きなことから勉強を始めてください!」と、授業科目すら決まっていない自由の中で、子どもの自主性や独創性が何よりも大切にされる環境を作ってくれるのです!

 

毎日普通に決められた授業科目にしたがって、教室で授業を受け続ける生徒には、窓際のトットちゃんの世界は異質にうつるに違いありませんね。

 

けれども、「やりたい勉強からやる」「わからないところが出てきたら先生に聞く」「先生はわかるまで教えてくれる」。これが本当の勉強なのだと、読んでいるうちに気付かされます。

 

そして、公立の小学校では授業中に窓際にたっただけで叱られていたトットちゃんですが、新しい「トモエ学院」では「君は本当はいい子なんだよ!」と、毎日のように校長先生に言われて、トットちゃんがのびのびと成長していく様子がえがかれています。

 

「コンビニ人間」のあらすじ・感想

コンビニ人間のあらすじ

主人公の恵子は、他者との関わりや社会性が希薄で特殊。家族も心配を通り越して放置するほどに個性的な性質。大学時代に始めたコンビニのバイトを30代半ばまでずーっと続け、就職も恋愛も結婚もせずに、日々コンビニの商品をいかに客に役立つ形で売ることができるか、だけを考えて生きている。

コンビニのバイトスタッフとして、人生で初めてなんとか不恰好にでも社会の一員として認められたものの、年齢を重ねるごとに「恋人は?」「結婚は?」「就職は?」「なぜずっとコンビニなどでバイトを?」などと、再び別の規格に自分を当てはめることができずに生きにくくなる。

世界で唯一恵子の普遍性や幸せを望む妹の目をごまかすために、恵子が考えたのは突拍子もない「結婚」のかたちだった…。

第155回の芥川賞を受賞したコンビニ人間。1年前、本屋に高々と平積みされているのを手にとって、1時間ほどであっという間に読んでしまいました。

 

面白い、とにかく面白い。なるほど~今の芥川賞はこんなことになっていたんだ、と現代性をビンビン感じることができた傑作です。

 

物語自体は単純で、文体も読みやすくスイスイ読めてしまいます。中学生でも楽勝でしょう。

 

この主人公はどこか精神的疾患があるのかと、読みすすめていくうちに強く感じました。

 

また、ひょんなことから子犬を拾うかのように家に連れ込んだ、元バイト仲間の白羽の態度からすると、主人公の恵子の外観は、男性の食指を刺激するようなタイプではなさそうだと推測できます。

 

ちょっとぽっちゃり?冷静で感情的な要素が全くなく、たんたんと人間関係の利便性だけを見出す。

 

読み進めるうちに今度は、この主人公、精神的疾患とかではなく、普通の、わたしたちの周りにいる現代人の多くの象徴的姿ではないかと思ってしまいます。

 

「かもめのジョナサン」のあらすじ・感想

かもめのジョナサンのあらすじ

かもめのジョナサンは、子供の頃から周囲のカモメとは全然違った。群れの中ではぐれないように周囲にあわせて生きる家族や周囲に疑問と違和を感じ、自分なりの飛行術を高めていった。

そんなカモメのジョナサンに対し、周囲は非理解を示した。

しかしあるときジョナサンの前に、驚くほど早い飛行術を誇る、カモメの仲間が現われる。

「ジョナサン、君は我々とともに来るに値する」というその相手に、ついていくジョナサン。

たゆまぬ努力と好奇心で、かもめという種の限界を超えた飛行術を次々と習得していくジョナサンは、やがて光をも超越するスピードを見につけ…。

これ、最初は中学校のときに読みました。

 

中学生であってもすらすら読める上に、あっという間に終わっちゃうくらいの本の薄さ。

 

しかもアメリカでも世界中でも「名作」として認められているから、読書感想文の題材として選ぶには最適です。

…が、問題がひとつ。

このお話し、ものすごく奥が深いんですよ。

 

めっちゃめちゃ、奥が深く、その真のストーリーに気がつくまで、数年を要しました。

 

これって、おそらく、ひとつの生き物の種が「神」のような、生命を超越した存在になるまでを、カモメに例えて書かれているストーリーではないでしょうか。

 

これ、読み直すほどに新しい発見があり、単純な文言の塊に、「宇宙」や「世界」が映し出されていて、とても壮大なストーリーだと気がつくことができるんです!

 

って、アラフォーの私がいうよりも、中学生、高校生ならではの率直な感想を、湧き出た疑問とともに書き出すだけで、素晴らしい読書感想文に仕上がると思います!

 

「はてしない物語」のあらすじ・感想

はてしない物語、というか、文字通り直訳の「終わりのない物語」といったほうが正確だと感じます。本の内容と現実世界がループして、どちらが現実なのか、読み手にもわからなくなってくるのがこの本の特徴です。

 

全体的にファンタジー要素が強いものの、主人公のバスチアンが「気弱ないじめられっこ」という等身大の親しみやすいキャラクターなので、今でも小学校高学年から中学校、高校生の読書感想文の題材として人気の作品です。

 

作者のミヒャエル・エンデの書くファンタジーの世界は独特でありながら、簡潔で無駄のない文章ゆえに物語の世界感を自然に感じることが出来ます。

 

また、主人公バスチアンが「ネバーエンディングストーリー」の中で少しずつ勇気と希望を持って行動する強さを身につけていくのも、読み手にとっては嬉しい成長ですね。

「モモ」のあらすじ・感想

あらすじ
モモという心優しく、人の良さを見抜いてはその人を褒め、自信を取り戻させてくれるホームレスの女の子の物語です。ある時モモは「灰色の男たち」という正体不明の存在に、『時間』が奪われていくことを知ります。灰色の男たちから時間を取り戻すためにモモの冒険は始まります…。

わたしが中学生のときに夢中になって読んでいた物語です。モモを読んだときに初めて、「この物語が終わって欲しくない!」という気持ちを感じました。

 

面白すぎて、いつまでも読んでいたいという感覚です。現代では「○○ロス」なんて言葉で、ドラマのワンクールが終わるときにささやかれますよね。

 

よくよく考えると、モモはホームレスであり、他にも出演するモモの友達も、普通に学校に行く環境ではなさそうな気がします。

 

そして時間泥棒というテーマ。物語がすすむごとに、時計や時間に追われてすごす現代人の忙しさが浮き彫りになってくるんですよね。

 

それに対して主人公モモの大切に思うものの素朴さ、純粋さに、ハッとさせられます。

 

リア中とか忙しくすごすこととか時間に追われることで、忘れてしまっている何かを思い出させてくれる温かい物語です。

 

「モンテクリスト伯」のあらすじ・感想

あらすじ

美しい婚約者と、出世を約束された誠実な青年エドモンダンテスが主人公。エドモンをねたんだ恋敵のフェルナンと、出世をうらやんだダングラールの手によって、エドモン・ダンテスは冤罪で投獄されてしまう。

難攻不落のイフの獄中で幸運な出会いをはたし、無事に脱獄に成功するエドモンダンテス。獄中で過ごした時間はなんと14年。19歳の青年は33歳になって、やっと自由を手に入れた!そして、自分を冤罪に陥れたフェルナンとダングラール、冤罪を下した判事のヴィルフォールに、狡猾な復讐計画をたてていく…。

19世紀フランスの小説家、アレクサンドル・デュマによる脱獄小説。

 

誠実で実直な青年が、自分を冤罪に陥れた3人の人物を心底憎み、巧妙な復讐計画を遂行していくのは読み手にとって「正義の鉄槌」がふりおろされる快感をもたらす。

 

一方で、善人であったエドモン・ダンテスが人生をかけて「復讐」という暗黒の闇にとらわれていく不幸をも目にしなくてはならない。

 

人を疑うことを知らなかったエドモン・ダンテスが、自分の無垢な善意さえも憎み、ただ冷酷な復讐者として姿や名前を変えて、敵の前に姿をあらわすシーンは見物(みもの)です。

 

ただ、エドモンが良心にとがめられ、復讐半ばに何度も苦悩する場面も、読み手の心をひきつけるポイント。

 

そして、復讐対象のフェルナンやダングラール、ヴィルフォールが、エドモン・ダンテスの正義の鉄槌がくだされなくともすでに、己が罪で破滅の道を歩んでいることにも、世の無情を感じます。

 

一番の泣かせどころは、結婚を約束していた婚約者メルセデス。

 

脱獄後モンテクリスト伯と名を変えて、数十年ぶりに再会するかつての恋人。

 

誰にも正体を知られないのにメルセデスだけが敏感にモンテクリスト伯の正体を見抜き、その事実を隠してきたことからも、メルセデスの賢明さを感じ取れます。

 

また、かつての恋人を裏切って敵と結婚した自分こそ、一番の復讐すべき人間であると罪を嘆くメルセデスは、哀れです。

 

このお話しで一番不幸な人間は、冤罪で14年を獄中で過ごしたモンテクリスト伯よりも、運命に翻弄され続けるメルセデスであると考える読者も多いでしょう。

 

物語の終盤に姿を消すモンテクリスト伯に、「メルセデスをつれてってあげて欲しい!」と願った人も多いはずです。

 

復讐が爽快、明快なものではなく、ただ更なる不幸を生み出すだけのものだということを、鮮明に描いた名作です。

 

「クリスマスツリー」のあらすじ・感想


クリスマスツリー (新潮文庫)

あらすじ

毎年ニューヨークのロックフェラーセンターには、20mを超える大きなクリスマスツリーが飾られます。何十万人もの人が目にするその立派なクリスマスツリーにふさわしい木を、何年も前からアメリカ中を飛び回って探し続ける造園家の主人公。

あるとき木を探すためにアメリカ中をヘリで飛び回っていたときに、1本の見事な木を見つけるのだが…

クリスマスを題材にしたお話しですが、物語はクリスマス以外の次期にすすめられます。

 

毎年クリスマスになると、ニューヨークだけでなく、日本の大都市でも街中に大きなクリスマスツリーが飾られますよね。

 

「わ~きれい!」なんて、足を止めてその美しさに見とれる横で、まさか「来年のクリスマスツリー探しを開始せねば!」と造園主が裏方でがんばっているなんて、思いもよりません。

 

そうやって何年も何年も、「いいクリスマスツリー」になりうる木を捜し求めている造園主は、いつしか木を見る眼力が研ぎ澄まされていきます。

 

ある年同じように、アメリカ中をヘリで飛び回っているときに、この上もない極上の木を発見します。しかしその木にまつわる話を聞いて、その木「トゥリー」をニューヨークの真中に飾り立てるクリスマスツリーにすることを諦めます。

 

その木と人生をともにしてきた、ある女性との親交を深めることで、忙しくあわただしく仕事に振り回されて生きる主人公の人生に、ほのかな光が宿ります。

 

全体をとおして、なんて無欲でシンプルな話だろうと感動します。ただ、街中に飾るクリスマスツリーにふさわしい木を探すだけ。それだけの話なのに、なんて深い想いが書かれているんだろうと、何度も読み返したくなる1冊。

 

そして、シスターアンソニーという木の持ち主の尼さんのもつ、力強い大木のような想いと生き方に、感銘を受けます。

 

都会の喧騒の中、他人との比較と切磋琢磨をただひたすら繰り返して生きる人たちに、ぜひ読んで欲しい、一生をかけた人と木の友情物語です。

 

ラストを読んでからまた冒頭に戻って読み直し、冒頭で起きたことをやっと、理解できるでしょう。

 

「アルゼンチンババア」のあらすじ・感想


著:吉本ばなな

アルゼンチンババァのあらすじ

母を亡くしたみつこの前から、人生に絶望した?父も行方をくらましてしまう。仕方なく親戚に世話になるも、父の行方を捜し続けるみつこ。

ある日、町外れに住む風変わりな女性「アルゼンチンババァ」の家に、父を見たと知らせが入り、慌てて会いにいくも父はすっかり以前とは違い、死んだ母のことを忘れたかのような振る舞いをされる。

父娘の間にはいった亀裂を、アルゼンチンババァが不思議な糸で再びつむぎ始める…

吉本ばななさんの作品はどれも、文体が簡単で読みやすく、中学生におすすめです。

 

読書感想文のために本読まなきゃ!時間ない!って時に、すらすら読めちゃう薄い本です。

 

タイトルの「アルゼンチンババァ」って見たときは、年配女性に対してなんてデリカシーのないタイトルだ、と思いましたよ。

ババァってw

 

で、中には白髪交じりのゴミ混じり、ほつれだらけの魔女のような頭のババアが出てくるから、「うひー浮浪者?」となります。

 

たしかにちょっと浮浪者っポイ、達観した視点で人生をひも解くアルゼンチンババァ。

 

けど、主人公のみつこも、読み手のわたしたちも、「変わっているのは自分たちのほうで、アルゼンチンババアのいうことが正しい」っていつしか思ってきちゃうんですよ。

 

「常識」にどっぷりつかった世界にいると、忘れかけちゃうシンプルで大切なことを、アルゼンチンババアに教えられます。

 

圧倒的なインパクトなのにもかかわらず、物語の途中であっさりと寿命を迎えるところも、アルゼンチンババアらしいんですよね。

 

「青空のむこう」のあらすじ・感想

著:アレックス・シアラー

青空のむこうのあらすじ

交通事故にあって死んでしまった主人公ハリーは、「あの世」から生きている人たちの世界を見ることになる。

死の世界の更に向こうに2つの入り口があり、現世にやり残しのある人は「現在地」に。

思い残すことのない人は「青空のかなたの世界」に行くことができる。

喧嘩ばかりしていた姉に、伝えたいことがあるハリーは、同じくやり残したことのあるアーサーとともに、幽霊のような状態で現世に戻ってくると…

主人公がイキナリ死んでいます。

 

しかし作家の個性ゆえか、ハリーのキャラゆえか、悲壮感はほとんどなく、軽快に読み進めることができてしまいます。

 

文体も簡単ですらすら読めるし、内容にもすぐに引き込まれるので中学生の読書感想文にぴったり!

 

ハリーは姉に、喧嘩のこと、気にしないで。この一言を言いたくて現世に戻ります。

 

普段仲が悪くても、死んで真っ先に気にかけるなんて…兄弟愛に安心感を覚えました。

 

みんな悲しみに包まれている…と思いきや、意外と自分の死をすんなりと通り過ぎている周囲の人たちに、ちょっと悲しい気持ちになる場面も。

 

こんな風に死んだ人間が現世に霊体で戻ってきていると知ったら…もうちょっと長く悲しみを見せたほうが良いかな?とも思っちゃいました。

 

しかし、子どもながらに「自分が死んだ」という現実を、驚くほど素直に受け止めるハリー。

 

そして、霊体なので同世代のアーサーは、おそらく死後時間が止まっているだけで、だいぶ前の世代の子どもと思われます。

 

死んだ二人の少年が伝えたかったことは、家族に対する「愛」であること。

 

そして、死後の青空のむこうにもまた、生きているときと同じような夢と未来を感じることができる、素敵なストーリーです。

 

「西の魔女が死んだ」のあらすじと感想

著:梨木香歩

西の魔女が死んだのあらすじ

学校になじめず不登校になる中一のまい。母と二人で祖母のことを密かに「西の魔女」と呼んでいる理由は、祖母特有の「魔女」っぽいふるまい。

不登校から1ヶ月あまりを祖母のもとですごすことにしたまいは、祖母じきじきに「魔女」としての手ほどきをうけることになる。

しかしそれは、目に見えるわかりやすい魔法ではなく、「自分のことは自分で決める」という、人生の指南であった。

ラインイジメとか「空気」とか、わけわからないことでイジメが起こる現代っ子、大変だろうな~と思います。学校行きたくない子がたくさんいても当然だと思う。中学生のスマホ、禁止すべきとも。

 

この西の魔女が死んだの主人公まいは、いたって普通の子。シングル家庭なので、普通よりもちょっと大人びた印象。だけどまだまだ子供です。

 

忙しい現代社会で、家計の負担を背負って働く母にとって「娘が何で学校行かないかわからない」ってなっても当然だと思います。助けが必要。親しい家族の。

 

そんな風な家庭環境が書き出されているから、自然に根付いた素敵な生き方をしているおばあちゃんの登場に、すごく安心感を覚えました。

 

「これでまいは大丈夫だ」って思えるんです。そしてラスト。まいと一緒に読者も必至でおばあちゃんの遺したメッセージを探してしまいます。孫と祖母の、通じる心が、読者にも伝わってきて、ほんのりと温かい気持ちになれるお話し。

 

薄い本なのですぐに読めちゃいますよ。

 

「あしながおじさん」のあらすじ・感想

著:ジーン・ウェブスター

あしながおじさんのあらすじ

赤ちゃんから17歳まで孤児院で育ったジュディという名の少女の物語。

本来なら孤児院にいられる年齢を過ぎての就学は許されていなかったが、幸運にも、孤児院の運営費用を寄付している裕福な評議員の一人が、ジュディに出資してくれ、なんと大学進学することが可能に!

自分の身分をあえて隠す、謎の出資者からジュディに出された条件は一つ。

毎月、感謝以外の日常の出来事を、出資者に手紙で書き送ること。出資者は、ジュディの高校の成績から、ユニークな空想力と、並外れた文章力を評価してくれた人物だった。

毎月のお小遣いに、広い個室。自由に使える金銭や友達との自由なキャンパスライフに、熱狂的な情熱を発散させるジュディ。

家族のいないジュディは、このあふれんばかりの喜びを、出資者の「あしながおじさん」へと書き綴り続ける。

出資者の正体を詮索しないこと、と、言い含められていたにも関わらず、あまりにも寛大な融資と、世界でただ一人の自分への関心者として、ジュディは次第にあしながおじさんへの好奇心を抑えられずになってきて…。

何度も繰り返し読まれ続けてきた世界的な名作でありながら、「実は本読んだことない」って方も多いのではないでしょうか。

 

あしながおじさんの主人公のジュディは、明るくて前向きで元気なイメージですが、「唯一の家族」と呼ぶあしながおじさんに向けた手紙の内容は、実はただ前向きなわけではありません。

 

小説の多くは「ジュディ⇒あしながおじさん」への手紙でつづられています。

 

その中には「孤児院はおもしろくなかった」ことや、

「孤児院の先生が好きではない」

「高校で、周囲の裕福な子達からいじめのような扱いを受けていた」

など、孤児院生活の暗い影がたまに姿を現します。

 

ただ前向きで奔放で明るいだけの女の子よりも、日々の悩みや孤児というトラウマを臆すことなく書き綴っているので、読み手にとってはよほど親近感がわくというもの。

 

そして、「決して出資者からの返事は書かない。出資者は孤児にかまうつもりはない」

という前提での手紙にも関わらず、あしながおじさんの正体について何度も問われます。

 

「髪の毛はありますか?」

「それともはげてますか?」

 

など笑。ほかに聞くことないんかいw

と思いつつも、微笑まずにいられません。

 

主人公のジュディは孤児としての境遇があり、容姿も平凡。

 

成績も突出してはおらず、スポーツも俊敏ではあるものの、針金のような痩せ細った体という点では有利ではありません。

 

ただ一つ。

類稀な文才と、世界で唯一自分に関心を傾けてくれたあしながおじさんへの溢れんばかりの興味と感謝の気持ち。

 

読んでいくうちに、どんどん主人公に共感してしまう、たった250ページの短編小説です。

 

そしてアニメとか映画とかで作品が世に知れ渡りすぎているために、読んだことのない方でも「話の落ち」は知っているとことが、読みやすさの由縁ですよね。

 

物語の先に、どんなハッピーエンドが待っているかを知っているからこそ、スイスイと短時間で読み進められるため、読書感想文としておすすめです!

 

私はこの本を読むたびに、子育て終わって金銭的余裕ができたら、誰かただ一人のあしながおじさんになりたいと願ってしまいますよ。

 

「雪のひとひら」のあらすじ・感想

著:ポール・ギャリコ

雪のひとひらのあらすじ

主人公は「雪の一粒の結晶」を擬人化して書かれた小説。

ある日空から降り注いだ「雪のひとひら」は、雪原のあまりの美しさに心をふるわせます。

が、程なくして上から新たに雪が降り積もり、重い雪の布団に閉じ込められます。

春が来て、他の雪の結晶たちと川に流される「雪のひとひら」。

川の中で「雨のしずく」と恋に落ち、結婚して子供をもうけます。

しかし過酷な自然の試練の中、愛しい夫とも離れ離れになり…。

上のあらすじをみても「なんのこっちゃ?」と思いますよね笑。

 

主人公は、文字通り「雪のひとひら」なんです。

 

ひとひらの雪が、その長い一生を終えるまでに体験したことを、擬人化でわかりやすく書かれているのです。

 

それも、一人の平凡な「女性」として書かれています。

 

「なんのこっちゃ?」と思って読み始めた女性の多くが、超共感!感動するストーリー。

 

雪も同じこと考えて生きてるんだな…みたいな変な感覚に囚われます。

 

恋をして子供をもうけて、子供たちが成人した後の孤独なわびしさと、訪れる死。

 

主人公の「雪のひとひら」が死を迎えたときに、改めて「あ、これ一粒の【雪】の話だった」と思い出します。

 

そして、孤独の中に死んだからと言って、決して「かわいそう」とかじゃないなって思えるんです。

 

雪として生まれた命がどうなるか、わたしたちは知ってますからね。

 

海から蒸発した水蒸気は天で雲と生まれ変わり、また、地上に降り注ぐのです。

 

人間の一生も、こんな風にわかりやすければいいのに。

 

いや、わたしたちはこの普遍的な「幸せ」だけを謳歌すれば、命として生れ落ちた価値を十分に感じることができるんだ。

 

「人より上にたちたい」「お金持ちになりたい」とかそんな欲望が身をひそめ、自分の人生がいかに恵まれた、素晴らしいものであるかを感じることができる作品です。

 

うす~い短編で、しかも「読みやすさ」で定評のあるポールギャリコさん作なので、1時間くらいで読み終えちゃいます。

 

中学生にも高校生にもおすすめの作品ですが、確実に「女の子むけ」の作品です!

まとめ

子供にとって読書感想文は曲者の宿題ですよね。

 

なにを書けばいいのか、はもちろんですが、なんの本を読めばいいのか、というところから悩む子もたくさんいます。

 

毎年夏休みに子供と一緒に本を選ぶことを、親子で楽しんで頂ければと思い、今回すう作品を紹介させていただきました。

 

本好きの中学校、高校、大学時代を過ごしたわたしなりに、中学校のとき何を読んでいたかを思い出しながら、今後も思い出し次第、追記していきます。

 

ぜひとも読書感想文を気に、すばらしい文学の世界に興味を持つ子どもが増えたらと願います。

 

最後まで読んでくれてありがとうございました。

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