子どもと向き合う毎日は、うれしい瞬間もあれば、どうしたらいいのか分からなくなる瞬間もあります。そんなときにそっと背中を押してくれるのが、この『自分でできる子に育つ ほめ方・叱り方』という本です。

この本は、児童発達を専門に学んだ著者が、子どもの心の動きや成長の仕組みをやさしく教えてくれます。「こう言ったらいい」「これは避けた方がいい」という声かけのコツが、ただの経験ではなく、しっかりとした根拠に基づいて書かれているので、読んでいて安心できます。

しかも、内容は難しい言葉ばかりではなく、今日からすぐに使えるヒントがたくさん紹介されています。子どもを上手にほめる方法や、感情的にならずに叱る方法など、どれもすぐに実践できて、親の気持ちまで軽くしてくれます。読んだあと、子どもの行動が変わるだけでなく、親自身の心の余裕も増えるのが、この本の大きな魅力です。

なにより、この本が目指しているのは「いい子にさせること」ではなく、子ども自身が自分で考えて行動できるようになることです。将来を生きる力を育てるための、あたたかくて前向きな視点が、ページをめくるたびに伝わってきます。

忙しい毎日の中でも読みやすく、迷ったときの心の支えになる——。

この本は、子育てをするすべての家庭に、一度手に取ってほしい一冊です。